【技術士 建設部門 合格体験記】論文対策のカギは“課題の捉え方”にあり【第5話】

技術士試験の論文対策を始めたばかりの頃、

「課題ってつまり“問題点”のことだよね?」
…そんなふうに思っていた私ですが、今振り返ると、これは大きな落とし穴でした。

論文対策において、「課題」という言葉をどう理解するかで、文章の深さも説得力も大きく変わってきます。

今回は、私が論文を書いていく中で実感した
「課題」の本当の意味と、似た言葉との違いについてまとめてみました。

目次

論文における「課題」は、ただの“問題点”ではない

技術士試験で使われる「課題」という言葉。
なんとなく、「問題点」とか「改善点」と置き換えて考えている方も多いのではないでしょうか。

私もそうでした。
でも、実際に過去問や模範解答を読み込んでいく中で、「課題」の意味はもっと広くて深いものだと気づきました。

「課題」とは、目標達成のために解決すべきテーマのこと

「課題」とは、単なる“不具合”や“悪い点”ではなく、
「目標を達成するために解決すべきテーマ」のことです。

たとえば――

  • 「流下能力が不足している」 → これは問題点
  • 「どうすれば適切な流下能力を確保できるか」 → これが課題

このように、課題は“あるべき姿と現状とのギャップ”なんですね。
問題点に気づくだけでは不十分で、それにどう向き合うかまで踏み込む必要があります。

「課題」はポジティブなものになる

課題の抽出や設定をする上で、明らかに間違えていないか確認できる方法があります。
それは、「課題」がポジティブなものになっているか確認するということです。

一方で「問題点」は、課題を解決する上で障壁になっているものなので、ネガティブな要素になります。

  • 「持続可能な流下能力の確保」 → 課題(ポジティブ)
  • 「樹林化による河積阻害」 → 問題点(ネガティブ)

論文を書くときは、課題と問題点を明確に使い分けられなければいけません。
課題の抽出に迷ったら、ポジティブな表現になっているかを意識してみることが大切です。

「課題の解像度」が上がると、論文が変わる

課題の意味がクリアになると、論文全体がぐっと書きやすくなります。

私が実践していたことは以下の通りです:

  • 合格者の回答論文の「課題」をすべて抜き出して比較(スキヤキ塾で購入)
  • 模範論文の「課題」と「解決策」のつながりを分析
  • 日常業務でも、課題と問題点を整理しながら考えてみる

こうして「課題の引き出し」を増やしていくことで、文章の軸がしっかりし、論理的な構成ができるようになりました。

まとめ:課題という言葉を明確に理解することが、合格への一歩になる

技術士試験の論文は、「技術を社会にどう活かすか」を言葉で伝える試験です。

だからこそ、「課題」「問題点」などの言葉を正しく理解し、適切に使い分ける力が問われます。

私は「課題って何?」を突き詰めて考えることで、
論文の説得力が大きく変わったと実感しています。

以上が、私が論文対策を始めた時に大切にしていたことです。
読んでいただき、ありがとうございました!


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この記事を書いた人

赤ちゃん技術士|30代建設コンサルタント
2024年に技術士(建設部門)に合格。
働きながら資格取得を目指した経験をもとに、リアルな体験談や勉強法をブログで発信中。
保有資格:技術士(建設部門)、RCCM、1級土木施工管理技士、測量士など。
趣味はブラックコーヒーと音楽鑑賞。

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